自然素材の家の耐久性
自然素材の家というと、何か特別のもののように感じている方もいますが、昔は、自然素材の家しかなかったわけですし、それで耐久性にも問題が無かった訳です。
しかし、高度経済成長期に住宅の大量生産が求められ、効率化の結果、安価で施工のしやすい合板や壁紙が普及しました。
自然素材の家を求めている方の中には、そういった工場生産される既製品を味気ないと感じる方もいるかもしれませんが、全てが悪いわけではありません。
住宅という大きな買い物をする中で、上手に既製品を取り入れることでコストダウンをしつつ、こだわりの部分にはしっかりと自然素材を使っていく、両方のメリットをいいとこどりした家づくりが理想的ではないでしょうか。
構造材の耐久性
内装材だけでなく、構造材も、集成材は嫌だから無垢材にしたいという場合があると思います。集成材は、木材を接着剤で貼り合せていますので、接着剤の耐久性に不安を持つということがあると思います。確かに50年後、100年後にどうなるか、誰も分かりません。その点、無垢なら、何百年もの耐久性があることが証明されています。
といっても、個人住宅の場合であれば、数百年の耐久性を必要とする訳ではありませんので、集成材と無垢との耐久性の違いをそれほど気にする必要はないと思います。
もし、どうしても気になる場合は、無垢材にすればいいと思います。但し、無垢材は、産地や等級によって品質にばらつきがありますから、信頼できるプロの意見を聞いた方がいいと思います。
どちらにしても、20年、30年という期間においてはさほどの問題は起きません。
耐久性を気にした方がいいのは、内装材だと思います。
無垢材と、合板フローリングの耐久性
普通の家の床材と言えば、合板フローリングと相場が決まっています。
しかし、合板フローリングは、合板の表面に突板と呼ばれる薄い板を貼ったものです。耐久性ということで言えば、無垢材には、遠く及びません。
水にも日光にも弱いので、窓の結露水に触れるだけで、表面が剥がれてきますし、紫外線の影響で、色があせてきます。
常に紫外線にさらされる縁側を見ると一目瞭然ですが、合板フローリングが貼られた縁側は、色があせて、はじの方からめくれている場合があります。
それに対して、無垢材フローリングは、色あせることもないし、剥がれてくることがありません。
耐久性という点においては、無垢材のほうが合板フローリングの何倍も高いと言えます。
壁、天井の自然素材の耐久性
自然素材の家にするなら、壁・天井の仕上げ材も、内装は、塗り壁とか、自然素材の壁紙にしたい。
耐久性に関しては、普通に使われるビニールクロスの3倍も5倍も高いと言えます。
というのも、ビニールクロスの場合は、3年、5年で端の方から剥がれてくるのに対して、塗り壁は、30年、50年単位で使われるし、自然素材の壁紙も、20年、30年単位で使えるからです。
但し、自然素材の家の耐久性を考えると同時に、自分に問いかけないとならないことがあります。
経年変化を美しいと思えるか
自然素材の家は、耐久性は高いです。
そして、月日の経過と共に、美しく変化して行きます。
無垢材のフローリングは、いつしか飴色に変わり、家族と過ごしてきた「歴史」を刻み、多少のキズも付いて行きます。
しかし、そのキズも味わいとなって、美しい。
しかし、それを「味」と思えたり、「美しい」と思える感性がない人にとっては、キズは傷だし、飴色に変わることによって、イメージが変わって、好みに合わなくなるかも知れません。
しかし、最初のときだけ綺麗な合板フローリングなんて、私は、なんの魅力もないと思っています。
耐久性は住まい方で変わる
自然素材の家の魅力の1つは、調湿性にあります。
といっても、調湿性を発揮するのは内装材ですから、内装に何を使うかによって調湿性能は変わります。
それに、自然素材は調湿性があるからといっても「限界」がありますので、適度に「換気」して、湿気を追い出さないと、「効果」を発揮してくれません。
それを理解した上であれば、自然素材の家は、気持ちいいのです。
理解して的確に取り入れる
結論として、自然素材の家は耐久性が高いです。
しかし、限られた予算の中で無理して構造材にまでこだわり過ぎなくて、いいと思います。まずは、内装材を自然素材にし、予算が許すようなら、構造材にまでこだわればいいと思います。
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